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平成28年度卒業研究紹介「フィジカルワークに対応可能な学内クラウドソーシングシステムの開発」
発表者:川原 直也(情報科学科)/指導教員:成 凱 教授
近年、インターネットを介して不特定多数の人に仕事を依頼し、時間と場所を選ばず受注できる「クラウドソーシング」と呼ばれる新しい働き方が注目を浴びている。本研究室では、学生達により安心して利用してもえる学内向けのクラウドソーシングサービスを開発し、仕事の依頼から、受注、納品、納品物の採択、ポイント配分(支払い)などの機能を持つシステムを試作してきた。仕事(ワーク)の内容により、デジタルワークとフィジカルワークに分類されることができる。デジタルワークとは基本的にWeb上ですべて発注、受注、納品ができる仕事であり、アンケート回答、ポスター作成などの例が挙げられる。一方、フィジカルワークとは指定された時間に現場で行う仕事である。例:教科書の受け渡し、文化祭準備などである。既存のシステムでは、デジタルワークしか対応しておらず、学内利用のメリットを十分発揮できるとはいえない問題点がある。
本研究ではデジタルワークだけではなく、フィジカルワークにも対応可能な学内向けクラウドソーシングの開発を目指す。フィジカルワークを加えることにより仕事の幅が増え、より多くの人に利用してもらえる。本研究ではまず、フィジカルワークに特化した日程調整機能を実現し、双方にとって都合の良い作業時間を決めることができる。また、都合により依頼者に会えなかったり、1人で面識のない相手と会ったりするのが不安と思う人のために、事務職員や教員などを第3者として指定する第3者指定機能を開発した。本システムを利用しワークをこなすことで報酬としてポイントをもらうことができる。報酬としてもらったポイントは学内の学食や売店などの学内サービスで利用することができると想定してシステムを開発した。
本システムを評価するためにアンケート調査を行った。結果として、本研究の学内サービスとの連携という目標に近づいたことが分かった。今後の課題として、実用化に向けてシステムのセキュリティ性、利便性を高めていくと考えている。
この卒業研究は平成28年度情報科学部優秀卒業研究に選出されました。
(2017/02/02 掲載。記載内容は執筆当時のものです)