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自分で作製した直流電力計キットを使ってプレ実験
理工学部電気工学科の1年生後期の実習である電気工学導入演習では、座学とは異なり、電子回路をはんだ付けで作ってみるや、電力計キットを組み立てて、プレ学生実験にチャレンジする取り組みがあります。実際に、電子部品に触れて、はんだごてを握り、電子部品を基板にはんだ付けする経験は、2年生からの電子回路という授業で電子部品であるトランジスタやダイオードなどの専門を勉強するときに理解の助けになります。また、電子工作という楽しい遊びを知ってもらい、電子工学の沼にはまる学生が出ると良いなと考えて実施しています。
1年生のほとんどが、電子工作を経験したことがない状態でした。もしくは、中学生や高校に技術の時間で簡単ラジオなどを作った程度でした。貞方先生を中心に、はんだ付けの基礎知識、抵抗や配線のはんだ付けのハウツーを教えています。最初は、はんだ付けのコツを体得するのに時間が掛かりますが、全員がキレイなはんだ付けができるようになります(電子工作の沼にはまる第一歩達成)。
導入演習では、基板に複数種類の電子部品をはんだ付けして組み立てる直流電力計キットを完成させる実習を行います。実習では、2カ所の実験室に別れて実施しています。貞方先生が説明や実演をスクリーンなどに投影し進めています。
完成した電力計キットを使用して、電気回路1で学んだ直流回路の電力などに関する学生実験を行います。各自で作製した電力計キットが正しく電力を測れているか先生方のチェックを受けます。もし、誤差が大きい場合は、部品の取り付け間違えやはんだ付け不良の箇所を探し、正しい測定ができるように修理して行きます。
実験では、各自作製した直流電力計キットに、負荷となる抵抗を取付け、電源として直流安定化電源を接続します。そして、抵抗にかかる電圧や電流を測定します。測定した値は、表にまとめます。データをグラフに描いてみて、どの様な結果が得られたかグループで考えてみます。その時に、電気回路で習った法則の通りなのか、ちょっと異なるところがあるのかなどを考察し文章で回答します。この様な、実験の基礎をトレーニングしています。