電気工学科DEPARTMENT OF ELECTRICAL ENGINEERING

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電気工学科
研究
2021.12.18

2021年度卒業研究発表会を実施しました。

 2021年度九州産業大学理工学部電気工学科の卒業研究発表会を12月18日(土)に実施しました。新型コロナウィルスの影響で、卒業研究発表会の開催形式が対面となるかオンラインとなるか心配していましたが、状況が落ち着いてきたこともあり、感染症対策を行い対面実施することになりました。中間発表会は聴講者はオンラインでの参加でした。したがって、最後の発表会は、学生にみんなの前で発表を行って欲しいと思っていました。

 さて、電気工学科では、統一の研究テーマとして「スマートシティー・スマートハウス」に関する研究を各研究室から1件出して発表を行うシンポジウムと自由な研究テーマで発表を行う一般講演と別けて実施しています。今年のシンポジウムの発表題目は以下の通りでした。

「スマートシティー・スマートハウス」に関する発表題目
研究室名

発表題目

緒方研 画像加工がディープネットワークのイメージ分類予測に及ぼす影響
鴈野研 宇宙天気予報のための太陽シミュレーション
西嵜研 ハイエントロピー合金の磁場中超伝導特性
竹下研 太陽電池の結晶粒界近傍における加速劣化に関する研究
橋口研 カーボンニュートラルを実現するためのスマートシティ構想
今坂研 IoTを利用した独立型太陽光発電に関する基礎研究
村上研 SiCパワー回路を用いたソーラー蓄電池システムの試作
貞方研 次世代都市交通網の構築に関する基礎研究
松岡研 ニューラルネットワークを用いた一般住宅向け太陽光発電システムの出力予想
織田研 スマートシティ用可視光ビームLi-Fi通信の研究
小倉研 誘導加熱方式ソフトスイッチング高周波コンバータに関する研究

末吉研

重イオンビームを用いた高温超伝導薄膜のナノ構造制御

 シンポジウムでは、自動運転車に関する研究テーマが2件ありました。1件目は、自動運転車は、カメラを用いた画像処理技術を駆使して、車や人を認識し操作しています。もし、雨天時などにレンズに雨粒が付着すると画像が不鮮明になり、最悪の場合、事故に繋がります。そこで、AI技術を用いて雨粒等で不鮮明になった画像を正しく認識させることができるか研究して結果を発表してくれました。2件目は、現在、自動運転車は、様々なセンサーを搭載して周囲の状況を把握しながら走行しています。しかし、車から見えない、見通しの悪い十字路などでは、出会い頭の衝突が発生する可能性が高いです。そこで、5G通信の利用を想定して、自動運転車が周囲の車や人、さらには信号機などの交通インフラら通信することで、お互いの位置や進行方向、速度等を共有し、より安全安心な都市交通網の構築ができないか基礎的な研究に取り組んだ学生の発表がありました。電気工学科で、古くから研究されている超伝導に関する研究も、2件発表(ハイエントロピー合金の磁場中超伝導特性、重イオンビームを用いた高温超伝導薄膜のナノ構造制御)がありました。さらに、パワーエレクトロニクスに関する研究テーマが2件ありました。SiCというパワー半導体を用いてソーラー蓄電池システムの試作に取り組んだ話など興味深いものでした。

 

 小倉研究室で、ワイヤレス充電システムに関する研究に取り組んだ本野君(上記スライド写真は本野君が発表している様子)は卒業研究を通じて以下の様な感想を述べてくれました。

「私は、高効率なワイヤレス充電システムを目指す研究をしました。実験の回路設計から測定、発表まで難しい作業が多かったですが、実際に結果が出たときの達成感は大きかったです。」

 最後に、短い期間でしたが一つのテーマについて前期から勉強し始め、調べたり実験したりと忙しく、大変だったかと思います。しかし、研究内容をまとめて発表するまでの過程で色々なことを経験できたはずです。その経験をバネにして、社会に出ても頑張り続けてください。皆さん、お疲れ様でした。

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